日本の風土に適している国産材
国産材は高価だからという理由で、あまり使われなくなっております。
輸入材は成長が早く、また森林資源が豊富なカナダやアメリカから、価格が国産材よりも価格が安い。また、アジアからの輸入材も人件費が安いため木材の価格も安くなってしまいます。
国産材は価格面での競争に勝てないために売れなくなってしまったのです。手入れをしなければ山は荒れてしまいます。適度に木を伐採して、日光を地面まで取り入れてあげなければ、新しく植樹した木も育ちません。人の手で植えられた木が建築用材として使用できるまでにおよそ40年もかかるといわれております。
そもそも植物は、みずから生息しやすい場所に生えます。外国の樹木を日本に植えても、多くの場合は育ちません。それと同じように、日本の建築に輸入材を使っても、高温多湿の日本では、耐久性にどうしてもかけてしまいます。
しかし、国産材は当然、四季にも高温多湿にも慣れており、梅雨のじめっとした気候や冬の乾燥した寒さでも、耐える力をもっております。そのため、建築材料に使用されたあとも、その能力を最大限に発揮できます。
さらに、木材は呼吸をします。湿度の多い日には湿度を吸収し、逆に湿度が少ない日には放出します。自然に湿度を調整してくれます。
そして、木には見た目の美しさと落ち着いたリラクゼーション効果があります。もっと日本の風土に適している国産材を使い、さらには日本の山を守りたいと思います。
自国にふんだんに森林資源があるのですから、外材をわざわざ使わずに地産地消の精神で、一刻も早く私たちの木材消費を、国産材や地域材へ移行していることが求められています。
そうすることによって、日本の木を使って家を建てるようになれば、荒れた山にも手が入り、森はよみがえります。緑が増えれば、温暖化の進行を防ぐことも可能になるのです。